マッチリポート(2022年)

【2022 JFL】第18節 FC神楽しまね vs ヴェルスパ大分

2022年8月1日

■第24回日本フットボールリーグ(2022)第18節

FC神楽しまね 1-0 ヴェルスパ大分

2022年7月31日(日) 15:00
松江市営陸上競技場
観客 534人

【得点者】 59分 谷尾昂也(しまね) 

【警告・退場】   17分 山出旭(V大分)   58分 浦島貴大(V大分)

前節、JFL残留を争うライバルチーム・クリアソン新宿との6ポイントマッチを制し降格圏を脱出したFC神楽しまね

今節の対戦相手はヴェルスパ大分。しまねはまだヴェルスパから勝利を上げたことがありません。

今節が終わるとリーグ戦は約1ヵ月の中断期間に入ります。連勝中のしまねとすればこの試合にも勝利し、3連勝を飾って良い形で中断期間を迎えたいところ。

またクラブの存続危機というショッキングな事実が明らかになった直後のホームゲーム。是が非でも勝利し、チームを覆う悪い空気を振り払って選手・スタッフ・ファン・サポーター、関係者皆で喜び合いたい一戦でした。

スターティングメンバー

FC神楽しまね

長期離脱から復帰後3試合は途中出場が続いていた垣根拓也が満を持してスタメンに復帰。

その他のメンバーは前節・クリアソン新宿戦と同じです。

リザーブメンバーも垣根に替わって馬場将大がサブに回った以外は前節と変わりません。

ヴェルスパ大分

ヴェルスパのフォーメーションは4-3-3

前節・FCティアモ枚方戦から4人を変更しています。

試合経過

序盤はヴェルスパがボールを支配し、しまねゴールに迫る時間帯が続きます。

ヴェルスパの各選手はボールへの寄せが速く球際の競り合いでも負けないため、しまねはなかなか攻撃を組み立てることができません。

しかし早い時間にヴェルスパにアクシデント。

17分、菅本岳のドリブル突破を足で引っ掛けて止めた山出旭選手にイエローカード。すると山出選手は直後にベンチに向かって自ら交代を要求。やがてピッチに倒れ込むと動けなくなり担架で退場。結局19分に西村大吾選手と交代します。

山出選手はこの数分前にも一度ピッチの外に出て自分の状態を確認していた時間がありましたが、ここまで接触プレー等も無かったですし様子を見る限りでは筋肉系のトラブルではなくおそらく熱中症のような体調不良を起こしていた可能性があります。

このヴェルスパの選手交代後からしまねはパスが徐々に回り出しボールを持てるようになってきました。

前半飲水タイム明けからはしまねの方にチャンスが多く生まれるようになります。

35分にはしまねが流れるようなパスワークでヴェルスパのペナルティエリア内までボールを運び、辻川裕介が左サイドからグラウンダーのクロス。ボールはそのままゴールネットを揺らしますが川中健太がオフサイドポジションでボールに関与したということで惜しくもオフサイドの判定。

37分には佐々木健人の右サイドからのクロスを加倉広海がゴール前のスペースに頭で落とし、川中がボレーシュートを放ちますがGK姫野昂也選手の正面。

ヴェルスパペースで始まった試合も前半の終盤はしまねが好機を多く作る展開。

スコアの方はしまね0-0ヴェルスパで後半へと向かいます。

後半になるとヴェルスパがまたしまね陣内に攻め込むようになり両者一進一退の攻防を繰り返します。

53分にはヴェルスパがコーナーキックから決定機。薮内健人選手がGK井上亮太の至近距離から強烈なシュートを放ちますが井上はこれを体に当てて弾き返すスーパーセーブ。

そして59分。しまねはペナルティエリア手前の絶好の位置でフリーキックを獲得。キッカー・菅本が蹴ったボールを谷尾昂也が頭で流し込んでしまねが先制。しまね1-0ヴェルスパ。谷尾はこれで3試合連続ゴールです。

しまねは65分にも加倉がペナルティエリア内までボールを持ち運び決定的なシュートを放ちますが、ここは姫野選手の好セーブに阻まれ得点できず。

この直後にしまねは最初の選手交代。左SHの川中に代えて髙畑智也を投入します。

髙畑は80分、加倉のスルーパスに反応し姫野選手と1対1の決定機。しかし髙畑のシュートは姫野選手の正面に飛んで弾き出され、さらにこぼれ球を拾って再び放ったシュートも枠外へ。

82分、しまねは右SHの菅本に代えて筒井俊を投入。DF登録の筒井ですがそのまま右SHに入ります。

1点を追うヴェルスパはしまねゴール前までボールを運ぶものの、しまねの身体を張ったディフェンスに跳ね返されて決定機を作ることができません。

追加点は奪えなかったしまねでしたが最後までよく走り、集中した守備で1点を守り切ってしまね1-0ヴェルスパのスコアでタイムアップ。

しまねはヴェルスパに初勝利し、リーグ戦はこれで3連勝

非常に良い形で中断期間を迎えることになりました。

感想

中盤の落ち着き

中盤の要である垣根拓也が復帰して4試合目になります。今節の垣根もしまねの中盤に安定と落ち着きをもたらしていました。

試合中も実信憲明監督と頻繁にコミュニケーションを取り、ピッチ上の監督として的確なコーチングで各選手を動していた垣根。

前半戦のしまねの苦戦はやはり垣根の不在が大きかったのだと改めて思い知らされました。

中盤に安定感が生まれたことでディフェンス陣は自信を持って守れていますし、両サイドバックも思い切った攻撃参加ができるようになっています。

今のしまねは攻守のバランスが良くなり連携面もかなり熟成してきました。

この中断期間中にさらに連携の精度を高め、ゴールの確率が今以上に上がってくることを期待しています。

運動量

酷暑の中でしまねの各選手は最後まで本当によく走りました。

特にFWの加倉広海とボランチの佐藤啓志郎。彼らの体力は無尽蔵なのかと思うくらいにピッチを縦横無尽に駆け回っています。

各選手の運動量が豊富だったことでプレッシングも効きましたしカウンターのチャンスも多くありました。

走るサッカー』は見ていてシンプルに楽しいですし、そのひたむきさが感動を呼びます。

観客席でも「しまねのサッカー、面白いなぁ」という声が聞こえてきましたし、試合後に「来て良かった」と言っている方もいました。

試合に勝利したことも併せてコンテンツとしては十分に合格点に達していると思います。

クラブ経営の観点から言うと、後は潜在的な観客層にどうアピールして試合会場に足を運んでもらうか。そしてスポンサーサイドに神楽しまねの存在価値をどのようにして認めてもらうかですね。

現在クラブ経営が非常に厳しい状況ですが、一段落して再出発となった折には是非上記のアプローチを怠らずに継続してもらいたいものです。

次節の対戦相手

リーグ戦は約1ヵ月間中断し次節の開催日は2022年8月28日(日)。現在4位ヴィアティン三重とアウェイで対戦します。

過去の対戦成績はしまねの2勝4敗。今季の前半戦、島根県立サッカー場で対戦した際、しまねは0-1で敗れています。

神楽しまねが中断期間を経て果たしてどのレベルまで復調できたのかを図るには、この上位チームは格好の対戦相手と言えるのかもしれません。

中断期間に開催されるミニ国体(中国ブロック予選)の結果も気になるところではありますが、個人的にはもちろんリーグ戦を最優先にして準備をしてもらいたいです。

中断明けに目にする神楽しまねがどこまで進化しているのか、楽しみにその日を待つことにします。

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