マッチリポート

2020 JFL 第27節 いわきFC vs 松江シティFC

2020年11月10日

いわきGF

2020 JFL 第27節
いわきFC 3 - 1 松江シティFC
2020年11月 8日(日) 13:00 Kick off
いわきグリーンフィールド
観客 1,354人

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スターティングメンバー

松江シティFC

松江スタメン

リザーブメンバー:
GK 井上亮太(#1)、DF 佐々木健人(#2)・筒井俊(#13)、MF 佐藤啓志郎(#8)・髙畑智也(#16)、FW 西村光司(#9)、北原大奨(#32)

前節・前々節のスタメンから両ウィングバックを変更しています。右が桃井紳伍(#27)から菅本岳(#11)、左が西村光司(#9)から辻川裕介(#28)に代わりました。またFWの1枚を北原大奨(#32)から馬場悠(#44)に代えています。

いわきFC

いわきスタメン

リザーブメンバー:
GK 白岡ティモシィ(#1)、MF 平澤俊輔(#6)・松本健太郎(#13)・谷村海那(#17)、FW 平岡将豪(#10)・滝沢昂司(#11)・岩渕弘人(#19)

いわきFCは4-4-2の布陣。注目はチリのクラブへの期限付き移籍から復帰したバスケス・バイロン選手(#18)です。

試合経過

前半

コイントスで勝ったいわきのウェズレイ選手はコートチェンジを要求。前半はメインスタンドから見て右側に向かって松江が攻める形になります。キックオフ時は太陽の位置が右側にあったので、もしかするといわきの選手が守備時にボールが見にくくならないようエンド変更をしたのかもしれません。

前半の立ち上がりから細かくパスをつないでいわき陣内への侵入を繰り返した松江が、10分に右サイドのタッチライン際でファウルを受けフリーキックのチャンス。川中健太(#7)が蹴ったクロスボールをいわきの選手が頭でクリアに行きますが十分ではなく、このルーズボールを垣根拓也(#4)がゴール右隅に蹴り込んで松江が幸先良く先制。11分、いわき0-1松江となります。

先制後はシンプルにロングボールを前線に送りながら攻撃の機会を伺う松江でしたが、肝心なところでパスの精度を欠きシュートにまで至りません。
一方のいわきもミスが多くなかなか攻撃のリズムを作れないでいましたが、20分に松江陣内でボールを奪取しショートカウンターを発動した流れで、バスケス・バイロン選手がゴール正面の位置から左足でシュート。しっかり枠を捉えあわやゴールかと思われましたが池藤聖仁(#30)が弾き出し得点を与えません。

その後、前半の飲水タイムまでは松江がいわきを押し込む時間の方が長く松江ペースと言っていい内容でしたが、飲水タイムを境にいわきに流れが傾いてしまいます。

飲水タイム明け直後の28分、フリーキックのチャンスを得たいわきはキッカーの山下選手が一度バスケス・バイロン選手に預けてからゴール前にクロスボールを放り込み、これをウェズレイ選手がヘディングシュート。池藤が一度は良く防ぎますが、弾いたボールに詰めていた金選手に押し込まれいわきに追いつかれてしまいます。いわき1-1松江

同点に追いつかれ意気消沈したわけでもないのでしょうが、以後は松江の各選手のプレーがどこか淡白になり、逆にいわきの選手はボールへのアプローチが早くパス回しのスピードが上がっていくような状況でした。

そして35分、松江陣内で細かくボールを回していたいわきは左サイドの深い位置までオーバーラップしてきた田中選手がボールを引き取ると、ペナルティエリア付近でフリーになっていた日高選手にパス。日高選手がゴール前に入れたクロスに鈴木選手が頭から飛び込んで合わせ、これでいわきは逆転。いわき2-1松江となります。

攻勢に転じたい松江でしたが試合の流れは完全にいわきとなり、松江陣内に攻め込まれる時間が長くなってきました。
42分、日高選手のシュート性のクロスは池藤が好セーブし、アディショナルタイムにも相手シュートがサイドネットにかかるという危ない場面が続きます。

このままのスコアで何とかハーフタイムにリセットし後半立て直したかった松江でしたが、前半のラストワンプレーで痛恨の3失点目を喫してしまいます。
松江のペナルティエリア内で松江の選手といわきの選手が交錯。このときのこぼれ球を寺村選手がドリブルでゴール前まで運び、角度のないところからファーサイドにゴールを決めいわき3-1松江

直後に前半終了のホイッスルが鳴ります。

後半

後半開始から松江は2人の選手交代。
右ウィングバックの菅本岳(#11)に代えて佐々木健人(#2)、FWの馬場悠(#44)に代えて髙畑智也(#16)を投入します。いつものようにこの交代で川中健太(#7)がFWの位置に上がり、川中が前半務めていたインサイドハーフのポジションに髙畑が入りました。

しかし後半もいわきの攻撃を受け続ける松江。
48分、右サイドからのクロスを日高選手にボレーで合わせられますがここは池藤が弾き出し難を逃れます。

いわきは攻守の切り替えが早く、前線の選手がフォアチェックの労を惜しまないため松江はビルドアップもままならず、なかなか攻撃の時間が作れません。
機を見て前線の酒井達磨(#19)にパスを供給してもオフサイドにかかってしまいます。

66分にはバックパスを受けたいわきのGK・坂田選手が味方選手に出そうとしたパスをインターセプトした酒井が、後はGKとの1対1を制してゴールに入れるだけという絶好のチャンスを迎えましたが、慎重に仕留めようと時間をかけた結果、坂田選手にコースを消されて最後のシュートが枠を外れてしまいます。

飲水タイム明けの69分、いわきは最初の選手交代。
右サイドハーフのバスケス・バイロン選手に代えて平岡選手、ボランチの寺村選手に代えて岩渕選手が入ります。

また直後の71分には松江シティが選手交代。
左ウィングバックの辻川裕介(#28)に代えて西村光司(#9)を投入。
さらに77分にはFWの酒井達磨(#19)に代えて北原大奨(#32)を投入します。

82分にはゴール前に抜け出した鈴木選手がGK・池藤と1対1になるという松江にとって大ピンチがありましたが、力が入ったのかシュートを吹かしてしまい得点ならず。鈴木選手はこのプレーの直後に谷村選手と交代します。

この時間あたりから松江はいわき陣内でパスが回るようになり得点の気配も漂い始めます。
そこで実信憲明監督は最後の選手交代。
85分、田平謙(#31)に代えて佐藤啓志郎(#8)を投入し交代枠5人を使い切ります。

87分には松江陣内でいわきに与えたフリーキックの流れで、またもやGKと1対1の場面を作られてしまいますが、相手のシュートを池藤が落ち着いてキャッチし、このピンチも切り抜けます。

その後も何とか得点をと攻撃を繰り返す松江でしたが結局スコアは動かず、いわき3-1松江で試合終了。

松江は今季先制した試合で初めて逆転を許し敗戦しました。
これで順位は10位に後退し、またもやボトムハーフの位置に落ちてしまいました。

戦評

この試合、まるで何もできなかった松江シティというわけではなく、いわき陣内に攻め込む回数もそれなりにありましたし、ボールを保持する時間もまずまずありました。
ただ、いわきと比べて松江は圧倒的にシュート数が少なかった
いわきは15本のシュートを放ちましたが、松江はその半分以下の6本です。
シュートを打ってもいい場面で打たなかったり、あるいは苦労して敵陣までボールを運んだのに肝心のシュートに至る前のパスが精度を欠いたりで、シュートチャンスを自ら潰していたような印象もありました。

一方で松江の守備の方ですが、被決定機をいくつも作られながらよく3点で凌いだと思います。
いわきのシュートミスもありましたが、何といってもGK・池藤の頑張りが大きい。彼の好セーブがなかったら更に大量失点していたことでしょう。

あと気になったのは試合運びの拙さというか勝負弱さの部分。
前半、1-2で折り返せれば十分巻き返しも可能でしたが、絶対失点してはいけない時間帯に致命的な3失点目を喫したのが最後まで響いた印象です。何度も言いますが前半のラストワンプレーでの失点でしたから非常に勿体ない。
ポイントとなる時間帯・場面での集中力をどう保つか、チーム全体で論議し修正して欲しいところです。

それにしても今季ここまで失点23は多い。これは今季現時点でリーグワーストです。
クリーンシートは一度もなく毎試合失点していますし、3失点を喫した試合が4試合もあります。
昨季も30試合51失点と失点は多かったのですが、1試合平均にすると1.7失点
一方で今季12試合での1試合平均失点は1.92失点。悪化しています。
もちろん1試合平均得点の方は昨季の0.87得点に対し、今季は1.42得点に改善していますから今季の全てが悪いとは言えません。とは言え、失点を減らすことは松江シティの明確な課題なので何らかの手を打つ必要はあるでしょう。

次節・次々節とホームゲームが続きます。
今季アウェイでは1勝1分5敗と振るいませんが、逆にホームでは4勝1敗と内弁慶ぶりを発揮している松江シティ。
次こそ不用意に失点したりせず、しっかり勝利してホームサポーターにその強さを見せつけて欲しいものです。

素晴らしきいわきサポーター

マッチレビューではないのですが最後にこれだけは書いておきたくなりました。

いわきグリーンフィールドに到着すると本当にたくさんのいわきサポーターの方々から挨拶やお声かけをいただきました。私だけでなく、他の松江シティサポの方々も同様にたくさん挨拶いただいたそうです。
アウェイ遠征はJリーグも含めて随分経験していますが、相手チームのサポーターさんからこんなにあたたかい歓迎を受けたのは初めてです。とても嬉しかったですし、とにかく感激しました。

また試合後にも驚いたことがありました。
試合中、私の席の近くでいわきFCの好機の度に「行けーーー!」「チャーーンス!」と思わず声を出してしまっていたご婦人。
それだけ熱狂的ないわきFCファンなのだということは十分に伝わって来ました。
そして試合終了後、松江シティの選手たちがバックスタンドのサポーター席に向かって整列し一礼している時でした。
先ほどのご婦人が松江の選手たちの方に身を乗り出しながら「頑張ってね!頑張ってね!」と何度も声をかけて大きく拍手を送ったのです。
それはまさにノーサイドの光景でした。

いわきで出会った方々は対戦相手や相手サポーターを心からリスペクトする素晴らしい方ばかりでした。
誰から教えられたわけでも強制されたわけでもなく、自然とそういう振る舞いが身についているのでしょう。
もしかすると、いわき市の土地柄、福島の県民性がそうさせているのかもしれません。
いずれにしてもこういう立派なサポーターに支えられたクラブは地元で愛されるクラブとして更に大きく強く育っていくことと思います。

これは見習わないといけないですね。
松江のホームゲームでは私もできる限り同様の行動が取れるように心掛けていきたいです。

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