松江シティFC 1-2 ラインメール青森
2021年 5月16日(日) 13:00 Kick off
松江市営陸上競技場
観客 283人
大型連休中に開催された第8節から中10日空いての開催となった第9節。
対戦相手は、今季無敗だった首位・HondaFCに前節勝利し勢いに乗るラインメール青森。
過去の対戦成績は1勝1敗1分けと全くの五分。
松江シティとしてはホーム開催ということもありますし、しっかり勝ち点を積んでおきたい試合です。
スターティングメンバー
松江シティFC
過去3試合、スタメンで1トップを務めた堀田佳佑の名前がありません。
リザーブにも入っていないということは怪我の可能性も考えられ心配です。
代わって1トップを務めるのは遊馬将也。これまで堀田が交代で退いた後に1トップの位置に入っていましたので、この起用に問題はないでしょう。
2列目のポジションには川中健太がスタートから入りました。
またリザーブメンバーに久しぶりに佐藤啓志郎と泉宗太郎が名前を連ねています。
ラインメール青森
ラインメール青森は4-4-2のフォーメーションです。
当ブログでは登録上のポジションをDF・青、MF・黄、FW・紫で表しているのですが、上記フォーメーション図でお分かりいただけるように、この日の青森は登録上とは異なるポジションに配置されている選手がかなり多いです。
なかなか結果が出ない中、安達亮監督が登録ポジションに拘らず色々と選手を試しているのかもしれません。
試合経過
前半
試合は開始4分にいきなり動きます。
垣根拓也からのパスをペナルティエリア内・ゴール正面の位置で受けた遊馬将也が相手GKの頭上を越すループシュートを選択。
この鮮やかなゴールが決まって幸先よく松江が先制。松江1-0青森。
今季、先制すれば負けなしの松江シティはその後も追加点の気配を漂わせながら試合を運び、完全にペースをつかんだかに思われました。
しかしながら先制点から僅か7分後の11分、松江にとっては実に不運な出来事が訪れます。
松江の左サイドのスペースに放り込まれたボールを青森の選手と競り合いながら菅本岳がクリア。するとこれがキックミスになり、ボールはあろうことかガラ空きの松江ゴールに吸い込まれてしまいます。
松江のオウンゴールでスコアは松江1-1青森。
これで落ち着きを取り戻した青森はボールを保持する時間ができるようになり、逆に松江は序盤の良い攻撃のリズムを失ってしまいます。
勢いづく青森は17分、松江の右サイドのスペースに飛び出した菊池選手が水谷選手からのパスを受け取るとゴール前にグラウンダーのクロスを供給。
宮内真輝がクリアに行こうと足を伸ばしますがボールに触れず、その背後に走りこんでいた山田選手の前にボールが流れます。山田選手がこれを右足でダイレクトに合わせると綺麗に松江ゴールに突き刺さり、青森が先制されてから僅か13分で逆転に成功しました。
松江1-2青森。
反撃に出たい松江でしたが、青森の選手間の距離が良くなったためセカンドボールをほぼ支配され攻撃の時間を作ることができません。
加えて青森は前線からハイプレスをかけて松江DFの焦りを誘発し、ビルドアップの機会を寸断します。
試合開始から激しくスコアが動いたものの青森が逆転してからはやや膠着状態となり、追いつきたい松江が若干攻めあぐねている印象を残して前半が終了します。
後半
1点を追いかける松江はハーフタイムに選手交代。
右ウィングバックの澤島輝に代えて泉宗太郎を投入します。
この交代でいつものように左ウィングバックの菅本が右に回り、泉は左のウィングバックに入りました。
後半は立ち上がりから松江が攻勢を強め、一方的に青森陣内に押し込むようになってきます。
リードしている青森はそれ程無理に攻撃を仕掛けるわけでもなく、守備ファーストで松江の攻撃をひたすら跳ね返していく格好になりました。
泉の投入で左サイドが活性化した松江は何度も青森ゴール前のシーンを作りますが、ラストパスの精度を欠きシュートで終わることがなかなかできません。
一方の青森もカウンターのチャンスを狙いますが、パスミスが目立ち思うように攻撃に転じることができません。
71分に松江は川中健太に代えて佐藤啓志郎、髙畑智也に代えて山本蓮と2列目の選手を2枚替え。フレッシュな選手を投入して運動量を上げ、更に攻勢を強めようと試みます。
さらに84分には遊馬将也に代えて伊能玲生を投入。前線の選手を次々に代えてなんとか得点を取りに行こうとします。
しかしながら松江の必死の攻撃も最後まで実らず、松江1-2青森でタイムアップ。
松江シティは今季初の逆転負け。悔しいホーム2敗目を喫してしまいました。
戦評
「負けた気がしない試合」
この試合を見ていた松江シティサポは誰もがそう感じたことでしょう。
前半のオウンゴール献上から10分間だけ、松江シティのリズムがあまり良くない時間帯がありました。
その間に逆転を許してしまった松江でしたが、それ以外の時間帯はほぼ松江ペースのゲームでしたし、特に後半は青森が若干受けに回ったこともあり、松江の得点がいつ生まれてもおかしくない状況だったように思います。
前半の青森のハイプレスには大いに悩まされ、やりにくさはあったと思いますが試合を通して「松江がやられている」という印象は全くありませんでした。唯一、先ほど述べた魔の10分間を除いて。
それだけに今回の敗戦は非常に勿体なく感じています。
とは言え、勝負事には「気がついたら負けていた」ということは当然あり得ることですし、大事なのはこういうのを繰り返さないことですね。
試合後にはピッチ上で選手・スタッフが集合してすぐにミーティングを行っていました。
今回敗戦に至った真因について忌憚なく意見をぶつけ合い、改善点を炙り出して次節以降に備えてもらいたいものです。
次戦の対戦相手
リーグ戦については天皇杯1回戦(5月22日、23日開催)のため1週お休みとなります。
松江シティの次の試合は、その天皇杯1回戦。対戦相手は広島県代表・福山シティFC。
福山シティは昨年の天皇杯で県リーグ所属クラブながら準々決勝にまで駒を進めました。
コロナ禍により「Jリーグクラブの登場は準々決勝から」という特殊なトーナメントだったお陰もありますが、それでも準々決勝までの4試合は全て格上の地域リーグクラブが対戦相手だったわけで、これらを退けての勝ち上がりは見事だったとしか言いようがありません。カテゴリ的にはJFLの2つ下ですが、全く侮れない相手です。
この天皇杯1回戦は当初有観客試合と告知されていましたが、チケット発売日当日になって無観客試合に変更されました。
観戦手段がないのは非常に残念ですが、松江シティ公式ツイッターのツイートで戦況を把握しつつ勝利を祈りたいと思います。