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【2021 JFL】第6節 ホンダロックSC vs 松江シティFC

2021年4月27日

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ロックイメージ

2021 JFL 第6節
ホンダロックSC 1 ー 1 松江シティFC
2021年 4月25日(日) 13:00 Kick off
宮崎市生目の杜運動公園陸上競技場
観客 232人

松江シティFCの今節の対戦相手・ホンダロックSCとはここまで過去3戦3敗とひとつの勝ち点も取れていません。

松江シティのJFL参入年・2019シーズンにはホームゲームでありながら1-6という屈辱的な大敗も喫しています。

非常に相性の悪い相手と苦手なアウェイで対戦するという、松江シティにとっては試練とも言える一戦を迎えました。

スターティングメンバー

松江シティFC

松江シティスタメン

2トップとインサイドハーフの2枚は試合ごとに組み合わせが変わりますが、それ以外のポジションはほぼこのメンバーで固定されるようになってきました。

この日のスタメンFWは遊馬将也堀田佳佑。この2トップでのスタートは今季初めてです。

インサイドハーフは好調・髙畑智也田平謙の2枚となりました。

実信憲明監督としては守備ではある程度計算が立ったものの、攻撃陣の組み合わせには未だ正解が見つからず色々試している段階なのかもしれません。

リザーブメンバーには今季リーグ戦では初めて川中健太が名を連ねました。

前の週の島根県サッカー選手権大会決勝では途中出場で存在感を示した川中。

リーグ戦での活躍にも大いに期待がかかります。

ホンダロックSC

ホンダロックスタメン

ホンダロックのフォーメーションは4-4-2

サッカーとは全然関係ない話ですが「健」という名前の選手が2人、「大知」という名前の選手が2人同時出場しており、またリザーブには「翔」「翔太」と似た名前の選手が控えていて、なかなか珍しい偶然だと思いました。

試合経過

前半

ホンダロックはシンプルに縦にロングボールを入れて松江ゴールに迫り、一方の松江は丁寧にパスを繋いでロック陣内への侵入を試みます。

7分にはルーズボールにいち早く反応した堀田佳佑が右サイドからペナルティエリア内へボールを持ち込みゴール前に折り返し。髙畑智也が左足で合わせますがボールは相手選手に当たって枠外へ。

16分あたりから松江はロック陣内へ押し込み続け、相手のクリアボールを次々に拾ってはシュートチャンスに繋げていきます。

松江は前節・三重戦の前半同様、パスが非常に小気味良く回り、ロック陣内への侵入回数も多く「あと一歩でゴール」という雰囲気を漂わせていました。

そして前半飲水タイム明けの27分。

ロックのペナルティエリア手前のかなり遠い位置でボールを受けた髙畑がゴールを狙って思い切り良く左足を一閃。

ボールはGK・熊野選手の守備範囲に飛びましたがボールにドライブがかかっていたのかこれを収めることができずに後逸。ボールはゴール内を転々とし、松江シティが先制点を奪います。

ロック0-1松江

ロックは30分、ショートカウンターから右サイドのスペースを狙ったスルーパス。

これが通っていたら松江は危なかったのですが、ここに走り込んだFWの田中選手が途中でプレーを止めてしまいます。

おそらくは太腿裏の筋肉系のトラブルがあったものと思われます。

田中選手は負傷交代となり代わって當瀬選手が投入されました。

ここまで前半を通じて非常に出来の良かった松江はその後も流れるようなパスワークでロックのゴール前に迫り、追加点を狙います。

しかし前半の最終盤を迎えた43分。

それまでロングボール主体で攻撃してきたロックがパスを回し出したのに虚を突かれたのか、松江はロックの選手に対するマークが曖昧になり、人数は揃っているのにロックの選手を捕まえ切れないという混乱した状況に陥ってしまいます。

松江のクリアミスをロックに拾われゴール前にクロスが上がると完全にフリーで待ち構えていた交代出場の當瀬選手がヘディングシュート。

これは何とかGK・井上亮太が掻き出しピンチを逃れます。

その後、陣形を立て直した松江がこのまま1点リードで折り返すかと思われた前半アディショナルタイム。

ロック・永吉選手のパスを松江ゴール正面のペナルティエリア手前の位置で受けた高原選手が迷わずミドルシュート。

ボールは井上の右手をかすめてゴールに突き刺さり、ロックが前半終了間際に追いつきます。

前半はこのままロック1-1松江で終了。

後半

後半は追い風となったホンダロックが松江陣内に攻め込む時間が長くなり、松江は前半に見せたスムーズなパスワークを封じられなかなか良い形を作れません。

半ば膠着状態になったところで、実信監督は最初の選手交代に踏み切ります。

63分に右ウィングバックの澤島輝に代えて桃井紳伍を投入。

桃井は左のウィングバックに入り菅本岳が右のウィングバックに回ります。

この交代が奏功し、松江は徐々に攻撃のリズムを取り戻し反撃の機会を伺うようになります。

70分にロックがFWの大山選手に代えて米良選手、左SHの永吉選手に代えて坂本選手と攻撃的な選手交代を行った直後の72分、松江は田平謙に代えて畝本諭を投入。

選手交代により攻守に活性化した感のある松江は75分あたりから厚みのある攻撃ができるようになり、83分には堀田に代えて伊能玲生、髙畑に代えて川中健太と攻撃の切り札を投入し勝負に出ます。

狙い通りアグレッシブな攻撃を繰り返す松江でしたが、ロックも隙を見ては攻撃に転じ松江ゴールを脅かします。

89分にはロックのショートカウンターが炸裂し、松江の右サイドを破られる大ピンチがありましたがGK井上がしっかりシュートストップして松江を救います。

松江・ロック双方が試合終了まで勝ち越し点を狙って攻め続けた試合でしたが、結局スコアは動かずロック1-1松江で試合終了。

松江シティは勝利までには至らなかったものの、苦手ホンダロックから初めて勝ち点を獲得することができました。

戦評

これまで勝ち点1すら取れなかった相手からアウェイで初勝ち点を挙げたことをまずは評価したいと思います。

2戦続けて前半アディショナルタイムに失点したことは残念でしたが、それを除けば守備については総じて良く守れているという印象です。

かつての松江シティはロングボール主体の攻撃を仕掛けられると右往左往して崩れてしまうということもありましたが、この日はホンダロックのシンプルな縦への放り込みにも十分に対処できていましたし、苦手にしていたセットプレーの対応も問題なくできていたように感じました。

一方で攻撃はと言うと放ったシュートが9本ですから決して少なくはないのですが、枠内シュートは少ないですね。このあたりの精度を上げるのはどのチームも共通の課題でしょう。

松江シティのパスワークに関しては試合を重ねるごとに良くなっていますから、それをさらに磨き込んで縦に速い攻撃を仕掛けるようにする、あるいは決定的なラストパスを前線に供給できるようする、などが実現できれば無理なくシュートを打つ回数が増え、自ずと得点機会も増えるのかもしれません。

もちろん口で言うほど簡単なことでないのは分かっていますが、試合の都度、少しずつではありますがチームの成長が伺えていますから、松江シティが理想とする完成形もそのうちきっと見られるんじゃないかとどうしても期待が大きくなります。

結果が出るのをあまり悠長に待ち過ぎるのは良くないですが、今のところはまだ見守る段階かなと個人的には感じております。

次節の対戦相手

次節は5月1日(土)、ホームにFC刈谷を迎えます。

FC刈谷は開幕から6連敗。6試合での得点は僅かに1、失点は11で最下位に沈んでいます。

松江シティとすればホーム開催でもありますし、ここは勝ち点3をノルマとして取りこぼしのないようにしたいところです。

とはいえ前節の刈谷はHondaFC相手に79分までは無失点で凌いでいますし、後半の試合ぶりを見ると決して守備的布陣で引きこもっているわけではなく、Honda陣内でいくつかチャンスも作っていました。

絶対に侮ってはいけません。

刈谷の実力は正当に評価しつつ、一方では自信を持って試合に臨んでもらいたいものです。

試合当日は雨予報ですが、大型連休の真っ最中ですのでたくさんのお客さんに来場いただき、その前で是非とも強い松江シティを見せて欲しいですね。

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