マッチリポート

第26回 島根県サッカー選手権大会決勝 vs E-WING出雲

2021年4月19日

プロモーションを含みます

大会表彰式

第26回 島根県サッカー選手権大会 決勝
松江シティFC 2 ー 0 E-WING出雲
2021年 4月18日(日) 13:00 Kick off
松江市営陸上競技場
観客 211人

天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会の島根県代表決定戦を兼ねた第26回 島根県サッカー選手権大会決勝が4月18日に開催されました。

第一シードの松江シティFCはこの大会、決勝からの出場。

対戦相手は島根県社会人サッカーリーグ1部に所属するE-WING出雲

2年連続同一対戦相手との決勝カードとなりました。

E-WING出雲は準決勝で中国サッカーリーグ所属の格上・ベルガロッソ浜田を下しての決勝進出。

昨年も格上のデッツオーラ島根ECを破って決勝に進出しています。

ジャイアントキリングを度々起こしているこのクラブを松江シティとしても決して侮ることはできません。

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スターティングメンバー

松江シティFC

松江シティスタメン

今季公式戦出場がなかった池藤聖仁、佐々木健人、馬場将大、泉宗太郎が初出場・初スタメン。

リザーブに辻川裕介、伊東稜晟、川中健太が今季初めてメンバー入りしました。

EーWING出雲

E-WING出雲スタメン

E-WING出雲は4-4-2のフォーメーション。

セントラルミッドフィールダーが「中盤の底」に位置する形ではなく、サイドハーフと同列に並んだフラットなラインに見えました。

おそらく松江シティの攻撃力を警戒して、サイドハーフはあまり高い位置を取らないよう指示が出ていたのかもしれません。

注釈

E-WING出雲のメンバーは会場内の選手紹介アナウンスを控えたものと島根県サッカー協会様からご提供いただいた登録メンバー一覧を突き合わせて作成しました。宮崎慎之将選手の背番号のみ現地では聞き取れず空欄になっております。情報が入手できましたら更新します。ご了承ください。

試合経過

前半

試合開始からE-WINGに圧力をかけ続ける松江シティ。

ピッチを広く使い縦横無尽にパスを繰り出しながらE-WINGゴールに迫ります。

E-WINGの選手が一瞬マイボールにしても松江の選手が激しくプレスをかけて奪い取り、E-WINGに攻撃の糸口すら与えません。

ほぼ一方的に攻め続ける松江シティは13分にコーナーキックのチャンス。

左からのCKが右サイドに流れ、これを松江の選手がヘディングでゴール前に折り返し。

これを受けた堀田佳佑がE-WINGゴールに叩き込んで松江シティが先制点。

松江1-0E-WING

その後も攻撃の手を緩めない松江。

17分には髙畑智也の放ったシュートがクロスバーを叩き、30分にはまたも髙畑が絶好のシュートを放ちますがE-WINGのGK・伊藤選手に阻まれるなど、松江は攻めてはいるものの追加点が奪えません。

そうこうしているうちに松江のスピード・圧力に慣れてきたE-WINGが反撃に転じる時間が増え始め、前半の終盤辺りはやや膠着した時間帯となります。

そして前半のアディショナルタイム。松江に大ピンチが訪れます。

下村尚文池藤聖仁に送ったバックパスが短く、これを狙っていたE-WINGの桑垣選手がボールを奪い池藤との1対1になってしまいます。

しかしこの状況にも非常に冷静だった池藤は桑垣選手の放ったシュートを反応良く左手に当ててゴールを割らせず、松江シティは何とか1-0とリードを保ったまま後半に向かうことになりました。

後半

松江シティは後半も開始直後にもいきなり大ピンチを迎えます。

E-WINGがキックオフのボールを巧みに繋ぎ、あっという間に松江陣内に攻め込むと、右サイドのスペースに飛び出した桑垣選手にラストパス。

桑垣選手はまたも池藤と1対1の状況になり、フリーでシュートを放ちますがボールはクロスバーの上を越えていきます。

松江はまたしても命拾いをしました。

51分には松江がお返しとばかりに髙畑のCKを下村が打点の高いヘディングで合わせますが僅かに枠外。

57分には馬場将大が相手DFの裏狙いでロングボールを入れると、裏のスペースに上手く抜け出した髙畑がダイレクトシュートにまで持って行きますが惜しくもGKの正面。

決まっていればスーパーゴールというシーンでした。

先制点は早い時間に取れたもののなかなか追加点が奪えない松江シティ。昨年E-WINGと対戦した時と同じような展開になってきました。

状況を打開するために実信憲明監督は58分、佐藤啓志郎に代えて川中健太、64分には泉宗太郎に代えて桃井紳伍を投入。それぞれ同ポジション同士の交代となります。

川中の投入で前でボールが収まるようになり、シュートチャンスも再び増えてきた松江。

特に途中出場の桃井には再三シュートの機会が巡ってくるのですがシュートの精度を欠き得点には至らず。

激しい雨にもさらされ集中力が切れてきたのかミスが目立ち始める松江。

攻めても攻めても追加点が取れず、嫌な雰囲気が漂い始めた81分でした。

髙畑のコーナーキックに川中が合わせてゴールに押し込み、松江シティ待望の追加点。

松江2-0E-WING

直後の83分には松江シティ最後の選手交代。

伊能玲生に代えて加倉広海佐々木健人に代えて伊東稜晟が投入されます。

その後も攻勢を続ける松江でしたが、さらなる追加点は奪えず松江2-0E-WINGで試合終了。

松江シティは島根県サッカー選手権大会7連覇を達成し、8回目の天皇杯出場が決定しました。

戦評

カテゴリとしては2つ下の県リーグ所属のクラブが相手ですので、松江シティがゲームを支配するのは予想通りでしたが、奪った得点が「」というのは少々物足りない。

JFLでも4試合で2得点と攻撃面に課題がある松江シティ。その課題がこの試合でも明らかになった感があります。

攻撃の形は出来ているし相手ゴール前にボールを運べてもいるのに、ラストパスやシュートの精度を欠いてなかなか得点には至らない。まさにそれが繰り返された格好です。

ただ怪我で戦列を離れていた川中健太が復帰したのは攻撃面において非常に明るい材料です。

川中は前線でボールを落ち着かせることができますし攻撃のアイデアも豊富。そして得点力もあります。復帰初戦でゴールを決めたのは「さすが」の一言に尽きます。

リーグ戦でもその活躍は十分期待できそうです。

またこの試合でMVP級の活躍をしたのが髙畑智也

セットプレーのキッカーとしてアシストも決めましたし自らも積極的にシュートを放つなど非常にコンディションが良いように映りました。

髙畑にもリーグ戦における攻撃の起爆剤としてその活躍に期待がかかります。

次戦の対戦相手

1週間後の4月25日ホンダロック戦から4試合のJFLリーグ戦を挟んだ後、5月23日(日)に天皇杯の1回戦が開催されます。

松江シティの対戦相手は昨年の天皇杯での健闘が光った福山シティFC

会場は広島広域公園第一球技場となっています。

福山シティにはかつて松江シティに所属していた磯江太勢選手・吉井佑将選手が居ますし、中国地方の「シティ同士」ということで親近感を覚えています。

非常に力のある対戦相手ですが、何とか踏ん張って松江シティには1回戦突破を果たしてもらいたいですね。

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