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2020 JFL 第26節 松江シティFC vs 奈良クラブ

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松江vs奈良試合前整列

2020 JFL 第26節
松江シティFC 3 - 2 奈良クラブ
2020年10月31日(土) 13:00 Kick off
松江市営陸上競技場
観客 622人

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スターティングメンバー

松江シティFC

松江スタメン

リザーブメンバー:
GK 井上亮太(#1)、DF 佐々木健人(#2)・筒井俊(#13)・畝本諭(#15)・辻川裕介(#28)、MF 髙畑智也(#16)、FW 馬場悠(#44)

松江シティは前節ヴェルスパ大分戦と同じスタメン。リザーブは前節から1名だけ中井栞吏(#14)→馬場悠に代わりましたが、それ以外の6名は前節と同じメンバーです。

奈良クラブ

奈良スタメン

リザーブメンバー:
GK 藤吉皆二郎(#31)、DF 森本良(#2)、MF 吉田大河(#6)・吉田直矢(#17) FW 坂本修佑(#13)・遊馬将也(#16)・齋藤雄大(#20)

奈良クラブは4-4-2のフォーメーションでスタートです。

試合経過

前半

キックオフ直後から松江は奈良を押し込み、奈良陣内でプレーする時間が長くなります。
一方の奈良は逆襲を試みるもののパスが上手くつながらず松江に脅威を与える場面がなかなか作れません。

13分、松江は最終ラインの馬場将大(#5)から一気に前線の北原奨大(#32)にパスを送って相手GKとの1対1の場面を作りますが、ここはGK上田選手に防がれて得点ならず。

全体的に押し気味に試合を進める松江に先制点が生まれたのが19分。
センターサークル付近でボールを受けた田平謙(#31)が右サイドに開いていた北原にパス。北原は低い弾道のクロスをゴール前に送り、これに詰めてきた酒井達磨(#19)がスライディングしながら上手く右足で合わせてゴール!松江1-0奈良。酒井はこのゴールで通算8ゴール目。再び得点ランキングの単独トップとなりました。

しかしその2分後の21分、松江はすぐに追いつかれてしまいます。
奈良の左サイドから都並選手(元日本代表左サイドバック・都並敏史さんのご子息)がゴール前にクロスボール。これを鈴木選手がヘディングシュート。GK・池藤聖仁(#30)が一度セーブしますが、ゴールポストに当たって跳ね返ったボールを再び鈴木選手に押し込まれ、これで松江1-1奈良

その後はやや落ち着いた展開になりますが、32分に松江は自陣でボールを奪われGKとの1対1になるという絶体絶命のピンチ。しかしここは池藤が見事にシュートストップしピンチを脱します。
さらに直後の33分にも都並選手が再び左サイドからクロスボールを入れ、これにまたもや鈴木選手が頭で合わせてあわやゴールかというシーンがありましたが、ここはクロスバーに救われ松江は何とか命拾い。

この嫌な時間帯を凌いだ松江は37分に勝ち越し点を奪います。
松江のコーナーキックを奈良の選手がクリア。これを拾った桃井紳伍(#27)がペナルティエリア外からシュート。するとこれが北原への絶好のパスとなり、左足ワンタッチで合わせたシュートがゴール左隅に決まって松江2-1奈良北原はこれが今季リーグ戦、嬉しい初ゴール。

さらに松江は40分、川中健太(#7)のコーナーキックの流れでゴール前でボールを拾った西村光司(#9)が振り向きざまにシュートを決めて松江3-1奈良西村もこれが今季初ゴールとなりました。

そしてこのままのスコアで前半終了。
一度は追いつかれた松江シティでしたが、2点リードという願ってもない形で後半を迎えることになりました。

後半

2点ビハインドの奈良は後半開始から左サイドバックの都並選手に代えて坂本選手を投入します。

後半は、まず奈良が最初の決定機。
50分、山本選手がペナルティエリア外からゴール左隅を狙ったミドルシュート。いいコースに飛びましたが、ここは池藤が驚異的な跳躍力を見せてボールを弾き出し得点を与えません。

今度は52分の松江。
センターライン手前の位置でフリーキックを獲得し、下村尚文(#3)が一気に相手ディフェンスラインの裏に蹴り込みます。ここに走り込んだ酒井がシュートまで持って行きますがGK上田選手がセーブ。このとき弾かれたボールがちょうど北原の眼前に浮いてきたため、北原はフリーでガラ空きのゴールにヘディングシュート。しかし力が入り過ぎたのかボールは枠を外れてしまいました。

この後は奈良が松江陣内に押し込む時間が徐々に長くなっていきます。
奈良は自陣からでもひたすらロングボールを前線に放り込み、松江のディフェンスラインを上げさせないようにします。
一方、松江もマイボールにすると奈良の高いディフェンスラインの裏を狙ってロングフィードを試みますが、前線の選手がオフサイドにかかり攻撃の糸口がつかめません。
この時間帯は奈良の選手の動きも選手同士の距離感も良く、完全に奈良ペースに持って行かれてしまいました。

この勢いのままに奈良が2人目の選手交代。
62分、ボランチの山本選手に代えて吉田選手が投入されます。

この直後、奈良の攻撃時のこぼれ球が北原に渡り、北原が長い距離をドリブルで相手陣内まで持ち上がり、駆け上がってきた酒井にラストパスという絶好の得点機がありましたが、酒井のシュートはGK正面。このカウンターが決まっていれば理想的な展開だったのですが、残念ながらゴールならず。

松江の最初の選手交代は65分。
桃井に代えて佐々木が投入されます。

後半飲水タイム明けの70分には奈良が3人目の交代。
右サイドハーフの鈴木選手に代えて森本選手。
これで奈良は前半の得点に絡んだ都並選手・鈴木選手が共に交代ということになりました。

その後も奈良は攻撃のパターンを変えず、前線にロングボールを送り込み続け、これを松江が守備に人数をかけて凌ぐという時間が続きます。
そしてついに松江のゴールがこじ開けられてしまったのが80分。
早坂選手がペナルティエリアの外からゴール前にクロスボール。これを金選手が頭で合わせて松江3-2奈良
残り10分というところで松江は1点差に詰め寄られてしまいました。

押せ押せの奈良は前への圧力を強めながらロングボール戦法を愚直に繰り返します。
松江の選手たちも身体を張った守備でシュートを許さず、双方我慢比べの様相を呈してきました。

松江は88分、馬場将大に代えて辻本、さらに90+4分には川中に代えて畝本を投入し1点差のまま逃げ切りを図ります。

アディショナルタイムには至近距離から放たれたシュートを池藤が好セーブするなど、最後まで守備の集中を切らさなかった松江は結局このまま逃げ切り松江3-2奈良で試合終了。

勝ち点3を加えた松江シティの順位は前節の11位から7位へとジャンプアップ。
トップハーフの順位に再び返り咲くことができました。

戦評

前半の松江は特に攻撃面が非常に良かったと感じました。
全体的にアグレッシブにプレーできていましたし、特に1ゴール1アシストの北原は今季リーグ戦で一番の出来ではなかったかと思います。リーグ戦初ゴールを挙げたことで重石が取れ、今後も十分な活躍をしてくれることが期待できそうです。

良かった前半から一転、後半は奈良に一方的に押し込まれた松江。
2点のリードがあるので無理に攻撃に出るよりも、まずはしっかり守備をして2点差の時間を長く保ちたいというプランだったのかもしれません。
思惑通り試合時間残り10分までは2点差をキープできていた松江。もし早い時間に1点差になっていたら奈良に追いつかれるか、あるいは最悪試合をひっくり返されていた可能性も無くはありませんでした。

幸い逃げ切りには成功しましたが、最後まで奈良のロングボール戦術に苦しめられた松江。
奈良に与えたコーナーキックは前半は0本だったのに後半は実に10本を数えました。
とはいえ相手のロングスローを含めたセットプレーの対応については昨季のような脆さは松江にはなく、後半守備重視で戦った成果もある程度あったように思います。反面、あまりにも守備一辺倒な試合ぶりは些かバランスを欠いているように感じられ、このような試合展開での攻守バランスの見直しは今後に向けての課題のひとつとも考えられます。

あと気になるのはやはり選手交代のところ。
リードしているので動きづらいというのはもちろんあったと思いますが、押されている状況で88分になるまで1人しか交代していません。どうやら実信監督は選手同士のバランスを最重要視するようで、疲れている選手に代えてフレッシュな選手を投入するよりも、できるだけスタメンのセットを長く引っ張ってバランスを保ちたいと考えている節があるようです(もちろん私見です)。この日も交代枠を2つ残している上に、2人目は88分、3人目は90+4分と終了間際の交代です。スタメン選手の疲労を考えるとあまり効果的な交代とは言い難いところがあります。
スタンドから見ていて終盤の酒井は明らかに疲労の色が濃かったですし、守備を重視するならファーストディフェンダーとしても機能するフレッシュな選手に代えるという選択肢があっても良かったのではないでしょうか。酒井の出来の良し悪しがチーム全体のパフォーマンスに影響しているのが現状なので、できるだけ疲労が蓄積しないような起用法を望みたいところです。

そういう意味では次節いわきFC戦のスタメンは要注目ですね。
中断明けのヴェルスパ大分戦・奈良クラブ戦は同じスタメンでしたので、いわきFC戦も全く同じスタメンで臨むのか。
あるいは選手の疲労度を考慮してある程度選手を代えて臨むのか。
私はとしては後者に期待したいのですが、果たして。

次戦が開催されるいわき市までは東京から特急列車で2時間強。
関東在住の松江シティサポーターさんが大挙応援に詰め掛けてくださることを期待しています。
私も当日はいわきグリーンフィールドに参戦予定です。
皆で共に戦いましょう!

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