2021年2月1日(月)は東京武蔵野ユナイテッドFC新体制発表の日でした。
そして、この日に配信された「シュウアケイレブン」第137回のサブタイトルがこれです。
東京武蔵野ユナイテッドはこうして誕生した!?
なんとも興味を魅かれるタイトルです。
早速視聴してきました。
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シュウアケイレブンとは
YouTubeチャンネル「日本サッカー情報チャンネルBITTER CHANNEL」内に「シュウアケイレブン」という番組があります。
原則、毎週月曜日(都合により火曜日になることもあり)の21時頃から生配信されている国内サッカーの話題が中心の番組です。
特にJFLや地域リーグなどJリーグアンダーの話題にスポットを当てる機会が多く、こうしたクラブのファン・サポーターにとっては普段TV等では取り上げてもらえないニッチな情報を共有できる貴重な番組となっています。
メインMCはオットナー参謀長という方。
今回の東京武蔵野ユナイテッド誕生の裏話はオットナー参謀長ご自身が関係者とのお話の中で知り得た情報ということで、それを自らの言葉で視聴者に説明されていました。
東京武蔵野ユナイテッドFC誕生の背景
話は2020年8月3日に遡ります。
東京武蔵野ユナイテッドFCの前身である東京武蔵野シティFC(以下武蔵野シティ)から一通のリリースがありました。(現在は非公開)
(東京武蔵野ユナイテッド公式:【お知らせ】東京武蔵野シティフットボールクラブ運営法人の変更について)
ポイント
・今後のJリーグ参入を断念する
・アカデミー、トップチームを含めたサッカー事業を一般社団法人横河武蔵野スポーツクラブへ移管する
・アカデミーの移管時期は2021年2月
・トップチームの移管時期は2022年2月を予定
しかしながら当初予定より1年前倒しの2021年2月1日をもって東京武蔵野シティFCトップチームの運営は横河武蔵野スポーツクラブへ譲渡され、さらに新会社・東京武蔵野ユナイテッドスポーツクラブに即時移管されました。
まず武蔵野シティと東京ユナイテッドFCの運営会社相関図をご覧ください。
武蔵野シティは元々横河電機サッカー部が母体であり企業チームとして活動していましたが、2007年に「NPO法人武蔵野スポーツクラブ」を設立し運営を移管。横河電機からは独立する形となりました。
その後はJリーグ入りを目指し、百年構想クラブにも認定されましたが先ほど述べたように2020年8月にJリーグ入りを断念。目標が変わったことでNPO法人の清算も視野に入れながら経営方針・体制を見直すことになります。
その流れで武蔵野シティは同クラブ出身母体の横河電機が設立した「一般社団法人横河武蔵野スポーツクラブ(以下横河武蔵野)」の傘下に入ることを画策。
横河武蔵野は男女ラグビーのトップーチーム・アカデミーやサッカーのアカデミーを傘下に置くアマチュアスポーツ団体ですから、Jリーグ入りを諦めアマチュアクラブとして活動したい武蔵野シティとしては同じ横河電機から生まれた兄弟ということもあって頼りにしていたのでしょう。
ところが。
ここからがオットナー参謀長の取材情報になります。
横河武蔵野側への武蔵野シティの運営移管を進める中で、徐々に横河武蔵野側が移管に難色を示すようになったそうです。全国リーグであるJFLを戦う武蔵野シティの運営を手がけるのは経営リスクが高いと判断したのでしょう。
そして次善の策として横河武蔵野が打ち出したのが東京ユナイテッドとの合併だったとのこと。
巷では東京ユナイテッド主導で進められた合併という声が多かったですし私自身もそう思っていたのですが、実は今回の件は横河武蔵野側から東京ユナイテッドに持ち掛けられたものだったようです。
オットナー参謀長によると
「吸収合併とか、ましてや乗っ取りという表現は自分としては合ってないように思う」
「日本のサッカークラブで行われるのは非常に珍しいが世間一般で言うところのM&Aに近い」
とのことでした。
M&Aとは
M&A(エムアンドエー)とは「Mergers and Acquisitions」の略。
狭義の意味では企業同士の合併(Mergers)と買収(Acquisitions)を指す。
広義の意味では事業の多角化・救済などを目的とした資本提携(共同会社設立など)を含む経営戦略を指すこともある。
こうして横河武蔵野と東京ユナイテッドを運営する「一般社団法人CLUB LB&BRB」とが双方50%ずつ出資して新会社「株式会社東京武蔵野ユナイテッドスポーツクラブ」を設立。武蔵野シティと東京ユナイテッドを統合した東京武蔵野ユナイテッドFCがその傘下に入ることになったのです。
「東京ユナイテッド」でGoogle検索をかけると「乗っ取り」というワードが相変わらずサジェストされるのですが、オットナー参謀長が関係者から聞いた話が事実ならば、今回の合併劇は東京ユナイテッド側主導で画策された乗っ取りなどでは決してないですね。
この事実を知ることができたのは良かったです。
未だ残る疑問
東京武蔵野ユナイテッドからの新体制についてのリリースはこちらです。(現在は非公開)
(東京武蔵野ユナイテッド公式:2021シーズン 新体制のお知らせ)
スタッフの比率は武蔵野シティ出身4人:東京ユナイテッド出身3人。
選手の比率は武蔵野シティ出身21人:東京ユナイテッド出身11人(GKコーチ兼任1人含む)。
東京ユナイテッドはJFLの下位カテゴリである関東リーグ1部ですから、能力差を勘案して必然的に武蔵野シティ出身の選手が多くなっているという印象です。
新体制も発表し、いよいよ東京武蔵野ユナイテッドFCの船出ということですが、前回の記事で私が抱いた次の疑問は全く解消しておりません。
疑問
・東京武蔵野ユナイテッドは再びJリーグを目指すの?
・アマチュアとして関東1部にとどまる東京ユナイテッドはJFL入会を目指すの?
・運営会社が同じ東京武蔵野ユナイテッドと東京ユナイテッドが、もし同一カテゴリで対戦する機会があった場合八百長疑惑がかかる怖れがあるんじゃないの?
オットナー参謀長には、いつかこの疑問を取材で関係者にぶつけていただき、結果をシュウアケイレブン内でご披露願えれば非常にありがたいです。
なお上記疑問点について言及している東京武蔵野ユナイテッド関連の記事はこちらですので、よろしければ合わせてお読みください。
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参考東京武蔵野ユナイテッドFC誕生
続きを見る
また「シュウアケイレブン」の該当回はこちらのリンクになります。
(2021/2/1 シュウアケイレブン 第137回 東京武蔵野ユナイテッドはこうして誕生した!?)
引き続き東京武蔵野ユナイテッドには注目していきたいです。