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2020 JFL 第21節 テゲバジャーロ宮崎 vs 松江シティFC

2020年9月24日

プロモーションを含みます

敗戦

2020 JFL 第21節
テゲバジャーロ宮崎 2 - 0 松江シティFC
2020年 9月20日(日) 13:00 Kick off
宮崎市生目の杜運動公園陸上競技場
観客 377人

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スターティングメンバー

松江シティFC

松江スタメン

松江シティは前節・ヴィアティン三重戦の後半5分に右ウィングバックの佐々木健人(#2)がアクシデントにより退場し、代わって菅本岳(#11)が出場しました。その際のメンバーをそのままスタメンに持ってきた形です。

サブメンバーも髙畑智也(#16)以外のGK池藤聖仁(#30)、DF筒井俊(#13)・畝本諭(#15)、MF泉宗太郎(#18)・馬場悠(#44)、FW北原大奨(#32)は前節に続いてのメンバー入りです。

テゲバジャーロ宮崎

T宮崎スタメン

一方のテゲバジャーロ宮崎は4-4-2の布陣です。

両者ともミッドウィークの水曜日に天皇杯1回戦を戦っていますが、共に先発メンバーは完全にターンオーバーしていますので、連戦による疲労の差はほぼない状態でこの日のリーグ戦を戦うことになりました。

試合経過

前半

立ち上がり早々に酒井達磨(#19)が遠めの位置からミドルシュートを打つ場面はあったものの、序盤は中盤でのせめぎ合いが続き、両者共になかなかシュートまで持ち込めない展開が続きます。

15分過ぎまでは松江がボールを保持する時間が長く、宮崎はなかなかマイボールにすることができなかったのですが、17分に松江が与えたFKから宮崎の波状攻撃を受けると、流れが宮崎の方に傾いていきます。
18分に宮崎は自陣の深い位置からビルドアップを試み、最終的に前線に出したボールが儀保選手への絶好のスルーパスとなります。儀保選手はマークについていた下村尚文(#3)・加藤秀典(#39)の二人を振り切りゴール前まで持ち込んでGK井上亮太(#1)と対峙。儀保選手の放ったシュートは井上が僅かに触ってコースを変え、松江は間一髪でピンチを免れます。
19分にも松江の左サイドから上げられたクロスボールに水永選手が競り勝って頭で合わせ、あわやゴールかという場面を作られるなど、この時間帯は松江が自陣に押し込まれる時間が続きます。

20分過ぎからは松江がまたボールを持てるようになりますが、宮崎の強固なブロックを前に決定的な場面は作らせてもらえず、ここからは序盤同様両者が拮抗した状態になります。
ゴール前になかなか侵入できない松江はペナルティエリア外からも積極的にシュートを放っていきますが、枠を外れたり宮崎の選手にブロックされたりでゴールを割ることができません。

すると37分、宮崎は松江から見て右のタッチラインから入れたスローインを左サイドに展開し、ここに走り込んだ三島選手がフリーでシュート。宮崎にとっては大きなチャンスでしたが松江の選手が身を挺してブロックし、このピンチを防ぎます。

ここからの時間、松江はパスを繋いだり後方からのロングフィードを前で収めたりすることがスムーズにいかなくなり、攻撃のリズムを失ってしまいます。それでも42分にはパス交換で右サイドに上手く抜け出した那須甚有(#20)から菅本と繋いでゴール前の大きなチャンスを作り出しますが、最後のクロスが中の選手に合わず。

この直後の43分には、長い距離をドリブルで持ち上がってきた三島選手を止めきれなかった馬場将大(#5)が手を使って引き倒しイエローカード。また45分には危険なスライディングで垣根拓也(#4)にもイエローカードが呈示されるなど、松江にとっては非常に嫌な空気が漂い始めます。

結局前半は宮崎0-0松江で終了。時間が進むにつれて押される状況になった松江シティにとって、無失点で折り返せたのは悪くない結果だったと言えます。

後半

後半は両チームとも選手交代なしでスタート。
立ち上がりからしばらくは膠着状態は変わらず。お互いの陣内をボールが行ったり来たりする時間が続きます。

52分に松江は宮崎ゴール前まで上手くボールを運んで西村光司(#9)がゴール正面からシュートを打ちますがヒットせず、これはGKの石井選手が難なくキャッチ。
それでもこの辺りからボールを持てるようになった松江はパス回しが活性化し始め、主導権を握れそうになっていきます。

宮崎の倉石監督はこのタイミングで最初の選手交代。
53分、右サイドハーフの三島選手に代えて渡邊選手、フォワードの儀保選手に代えて梅田選手がそれぞれ同ポジションに入ります。

すると宮崎が徐々に松江を押し込み返します。
57分、宮崎のコーナーキックの場面では質の高いクロスボールがゴール前に供給されますがGK井上が相手選手との競り合いを制して何とか弾き出すことに成功。また58分にも宮崎は後方からのロングフィードをゴール前へ頭で繋いでGKとの1対1の場面を作りますが、ここも井上が判断良く飛び出してキックでタッチに逃れます。
この直後に松江が一人目の選手交代。那須に代えて髙畑が入りました。

60分には宮崎が2回目の選手交代。フォワードの水永選手に代えてサミュエル選手、ボランチの小野寺選手に代えて徳永選手を投入します。

この辺りから松江は人数をかけて相手ボールを奪取に行っても取り切れなかったり、球際でも相手に負けたりする場面が目立ち始め、パスの精度も悪くなって明らかにプレーの質が低下し始めます。
そこで実信監督は68分に二人目の選手交代。右ウイングバックを菅本からに代えます。

その後、GK井上のフィードを宮崎の選手にインターセプトされ、ガラ空きのゴールめがけてシュートされるという危ない場面もありましたが、このボールは枠を外れて事無きを得、松江にはまだツキが味方しているようにも思われました。

しかし試合も終盤に差し掛かろうかという72分、松江は宮崎に先制点を許し遂に均衡が破れてしまいます。

左サイドをドリブルで持ち上がろうとした馬場将大のボールを渡邊選手がタイミングよくカット。そのままカウンターを発動し、最後は奥田選手が上げたクロスボールに梅田選手が頭で合わせてゴール。再三攻守を見せていたGK井上でしたが、これはさすがに弾き出すことができませんでした。

失点直後はやや気落ちしたように見えた松江の選手たちでしたが、それでも徐々に戦う姿勢を取り戻し、76分には左サイドから馬場将大が上げたクロスに西村が態勢を崩しながらも頭で合わせてゴールを狙う気概を見せました。

78分には宮崎が5人目の選手交代。左サイドハーフの藤岡選手に代えて内薗選手を投入。
一方の松江は81分に川中健太(#7)に代えて北原を投入します。これが3人目の選手交代。

そして85分、宮崎に追加点が生まれます。
左サイドの馬場将大から西村へのパスを奥田選手がインターセプト。これを中央の徳永選手→渡邊選手と繋いで最後は渡邊選手がコースを狙ったループ気味のシュートを決め、これで宮崎2-0松江

何とか一矢報いたい松江は90+3分、髙畑の蹴ったコーナーキックを西村が頭で合わせ、こぼれ球に詰めていたがシュートを放ちますがGK石井選手にキャッチされゴールならず。

結局このまま宮崎2-0松江で終了。松江シティは今季3敗目。いずれもアウェイでの敗戦という事になりました。

戦評

2019シーズンのテゲバジャーロ宮崎との対戦成績は1勝1分け。スコアは0-01-0といずれもロースコアの試合でした。昨季松江で見た宮崎も非常に守備が固いチームだという印象を私自身受けています。
この日も宮崎から得点を奪うのはかなり難しいだろうという予感めいたものはあったのですが、結果はその通りになってしまいました。

ここまでポストプレーヤーとして存在感を示していた酒井もハイボールの競り合いに勝てない場面が目立ちましたし、松江の選手がシュートコースを限定されてシュートを打てない、あるいは打ってもGKの守備範囲だったり枠を外してしまったりというシーンが多かったように思います。

お互い我慢比べの展開だったわけですが、こういうときはミスをした方が負けるというのが道理です。
松江の2失点はいずれも左サイドでのミス。ここでボールを奪われたことがきっかけでカウンターを受け被弾してしまいました。
実は昨シーズン、この生目の杜競技場で宮崎と対戦した時は宮崎のGK石井選手がセンターサークル付近の高い位置で余裕を持ってキープしていたボールに中井栞吏(#14)がアプローチしてこれを奪取。そのままドリブルで独走して無人のゴールに蹴り込み決勝ゴールを挙げています。当たり前のことですが両者の力が拮抗した中では、こうしたほんの些細なミスが致命傷になってしまいます。

ただ「ミスで負けた」というのは失点の原因がはっきりしている分、逆に切り替えは容易かもしれません。
「松江シティのサッカーがまるで通用しなかった」という負け方ですと根が深い問題になってきますが、そうではないので、とにかく気持ちを次の9月27日(日)のホームゲーム・ホンダロック戦に向けて欲しいところです。

幸いホームゲームでは全勝が続いています。
まず松江市陸に来てくださったお客様を喜ばせること。いいゲームをして勝利し「次も見に来るぞ!」と思っていただくことが第一でしょう。宮崎での敗戦はスッパリ忘れて全力でホームゲーム勝利を飾ってくれることを期待しています。

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